2010年02月10日

いすゞ ヒルマン・ミンクス

戦後、荒廃したのは国土だけではなく、戦前に芽生えた我が国の自動車産業の技術的な遅れは、どうしようもないレベルになっていた。
そこで考えたのが手っ取り早く海外のメーカーに学ぼうと云うことだった。一方で極端な外貨不足から輸入は制限しておきながら、他方では外国車を国産化して急速に技術を身につけようとした、と云うのだから呆れた話だ。
具体的には、メーカーから1台づつ木箱に入れて送られてくる部品を組み立てるCKD“Complete Knock Down”でスタートしたな。それからできるところから次第に日本製部品に置き換え、最終的にはエンジンの鋳造やボディーのプレスまでこちらでやる完全国産化にしていった。
海外と提携したのは3社で、日産は英オースチンと、仏ルノーと組んだ日野、いすゞは英国ルーツ・グループと提携した。いずれも1952年から53年にかけて技術提携し、53年中には組み立て第1号車を生産している。

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最初は、レイモンド・ロウイのデザインと云われている初の戦後型ミンクスで、エンジンこそ戦前からの4気筒サイド・バルブ、1,185ccを1,265ccに拡大した37.5馬力だったが、モノコック・ボディーに前輪懸架もダブル・ウィッシュ・ボーン・コイルの独立懸架。国産では夢のようなスペックだったのだ。1955年にはエンジンがOHV、1,390cc、43馬力になっている。

そして、本国でモデルチェンジとなって、いちはやく追従したのがコレ。
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56年にボディーを流線型としたこの型になった。このデザインも、どことなくロウイのデザインしたスチュードベイカーに似ている。エンジンは最終的にスーパーデラックスで55馬力となった
ヒルマンが完全国産化されたのが1957年の10月28日。
日本での評判は繊細な欧州車として、人気は上々。カーキチにはたまらない1台だったらしい。1964年半ばまで製造され、総生産台数は5万台強と云われている。
俺もガキの頃、ダイヤペットのミニカーを所有しておりました。確かサーモンピンクとの2トーンだったと記憶しております。

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参照 高島鎮雄著『日本車なつかし物語』
タグ:いすゞ
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2010年02月07日

スバル1000

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スバル1000は本当にすごいクルマだった。重心が低くて軽量コンパクトな水冷フラット4による前輪駆動というレイアウトを基本に、電動ファンを備えたデュアルラジエターシステム、トーションバーによる4輪独立懸架、フロントのインボードブレーキなど独創的かつ先進的なメカニズムを満載した、いかにもエンジニアリング優先の富士重工らしい理想主義的な小型車だったのだ。(徳大寺有恒著『間違いじゃなかったクルマ選び』より)


スバル1000、これほどフランス車らしさを持った国産デザインは無いと思う。
俺が思う、フランス車の「ちょっと情けない」感じが良く表れているのだ。それでいて、アルファスッドに影響を与えたと思えるほどのスポーティーな走りだというのだから魅力的な数少ない日本車の1台だと思えるのだが。

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ニューイヤーミーティングの展示車ですが、どうして日本のイベントはボンネットを開けっぱなしにするのだろうか?
肝心のクルマのデザインを見ることができないのだ。これはスバルに限らず多くのクラブブースで見かけられた光景だ。見栄えのしないエンジンを見に来たんじゃない。クルマを見に来たのにorz

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2010年02月04日

日産ブルーバード(510)とトヨタによる熾烈な販売攻勢

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ライバルのトヨタに「尻下がり」と逆宣伝された410の後継車。
1967年8月に発売され、国内だけでなく北米市場でも大ヒットとなった。
コンパクトなボディーに三角窓の無いデザイン、エンジンはSOHCでミッションは4速フルシンクロ、足回りは全輪コイルの4輪独立懸架と、すべてが新設計。日産の社運をかけた意欲作だった。

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“FROM NISSAN WITH PRIDE”というコピーに注意。

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タグ:日産 トヨタ
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2010年01月14日

ニッサン 180型 キャブオーバー バス(1951)

ついにこのブログにバスの登場です。

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東武鉄道博物館に展示されている、ニッサン180型です。
1951年型といいますから、まだ戦争が終わってから6年しかたっていない時代です。

この頃の日本の事情をお話しますと、日本の自動車産業は、トラックやバスがメイン。乗用車の実に7割が輸入車! なんせ1949年10月までGHQの指令により乗用車の生産は禁止されておりましたし、もちろん国民も食うのがやっとでクルマなんぞ雲の上の存在でした。

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タグ:日産
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2010年01月05日

三河の夢“レクサス LFA”



“Ferrari 458 Italia”文句なく素晴らしいフェラーリサウンドですが、三河のクルマ屋の体育車もなかなか良い音だったりします。

「6000rpmからの加速はまるでミサイルのようで、サウンドは市販車のなかでは最高の部類に属する」(英“AutoCar”誌より)
少なくとも“レクサスLFA”は、スーパーカーを片っ端から買い漁るドバイのコレクターのリストの末端には入っているようです。
動作が少々ギクシャクし、クラッチが滑っているような感触のあるシングルクラッチのギアボックスや、電動アシスト(軽自動車と同じだ)のパワステがあまりにも軽すぎることなどは些細なことです。
560psで48.9smというスーパーカーとしては最低限のスペックのV10エンジンを搭載する“レクサスLFA”は(いまだにヤマハに依存しているw)、目をつむって、音だけ聞けば、エンスーな金持ちなら誰もが欲しがることでしょう。
目をあけると、パーフェクトな仕上がりの内装は、赤と黒のコンビと云うアナクロなもの。カッコいいとかスタイリッシュだとはお世辞にも云いかねる三河独特の魅力(?)を備えるボディ……。
実におしいクルマです。少なくともイタリアのカロッツェリアでデザインしていればと思うのですが。

英国ではランボルギーニ・ムルシエラゴSVよりも10万ユーロも高い、36万1000ユーロの値がつけられています。
タグ:トヨタ FERRARI
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2009年12月29日

100点満点!



ちなみにドリフトは英語で“Powerslide”と云うそうですよ。

タグ:日産
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2009年12月24日

HONDA CR-Z のカタログ写真がネットに流出!?

元ホンダ党としては、最近のホンダがミニバンばかり作り、F1から撤退するという情況にイライラしていましたw
ところが、このほど発売されるCR−ZはCR−Xに乗っていた者として気になる存在だったりします。

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10・15モード燃料消費率25q/L(CVT)、22.5q/L(MT)
マニュアル仕様よりも、パワーロスがある、非効率なCVTの方が燃費が良いとは、いかに10・15モードの燃費というものがデタラメであることを証明しています。
願わくば2ペダルMTを用意してほしかったです。いまだにCVTを搭載しているようじゃ、ツイン・クラッチが主流になりつつあるヨーロッパに置いてけぼりにされてしまうでしょう。

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写真で見る限り、コンセプト・モデルを、ほぼ忠実に再現しているのが嬉しいですね。

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タグ:ホンダ
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2009年12月18日

トヨタ・スポーツ800 浮谷東次郎による批評

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いま見ても魅力的なコンセプト。それがトヨタスポーツ800です。
水平対向空冷2気筒エンジン搭載のスポーツカーというと、フランス車が得意とするもので、パナールやルネボネを想像させます。
ルマンに出場すれば、熱効率賞はいけたんじゃないでしょうか?

伝説のレーシング・ドライバー浮谷東次郎は、鈴鹿サーキットにノーマルのままで持ち込み、レポートを寄稿しておりました。
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2009年12月15日

マツダ・キャロル 幻のロータリー・エンジン

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1962(昭和32)年にR360クーペに代わって登場した、マツダの本格的軽乗用車。
エンジンは総アルミ製の水冷直列4気筒という凝ったもので、OHVだが、V型バルブ配置の半球形燃焼室をもっていた。戦前ならレーシングカー並みのスペックだ。そのため圧縮比を10と高く取って、360tで18ps/6800rpmを得ていた。トルクも2.1ms/5000rpmという高回転型。そのため5メイン・ベアリングとなっている。エンジン配置はRR。足回りは前輪独立懸架で、特に前輪はポルシェの発明によるダブル・トレーリングアームだった。
しかし、凝った設計が災いして、ライバルのスバル360よりも175sも重たくなってしまい走らないクルマとなってしまったのだ。
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タグ:マツダ
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2009年12月13日

日産とピニンファリーナとの蜜月

1959年5月、自動車デザイナーの巨匠ピニン・ファリーナは東京の地を踏みしめていた。
ピニンは日本の自動車に対する印象を、モーターファン誌のインタビューに答えている。
「丁度国際見本市があったものですからよく見せていただきました。日産工場にも案内していただきました。私の作った車と比較することはかんべんしてもらうとして、正直にいって、ヨーロッパの水準から3〜4年は遅れていると思います。しかし、日本の車は丈夫にできていると思います。それと塗りの美しいことは自慢なさってよいでしょう。重ねて申しますが、自動車はレースをやることによって、非常に進歩します。どうぞレースをやってください」

ピニンの来日にはもちろん理由があった。日産と契約することである。

そして1963年に発表されたのが、ダットサン・ブルーバード(410型)である。
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ルーフ・トップの後端をひさしのように後ろへ出しているデザインは、まさしくピニンファリーナのデザイン。
まさに「カー・モードの最先端」だったのだが…。

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タグ:日産
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2009年12月12日

GT-R vs 911 Turbo vs R8 V10


英国“AutoCar”誌の比較テストです。
それによると…
GT-Rはノイジーで、その乗り心地は苛酷なもの。反面、R8は素晴らしい乗り心地を示した。一般道では、一番楽しいクルマだ。
ウェット路面では、GT-Rを運転するのはかなり疲れる。対照的に911は雨の中の高速運転を楽にこなすことが出来る。

ところが、ドライ路面のサーキットでは評価は一転する。
R8のバランスは良く、V10エンジンのサウンドは素晴らしいものだが、ブレーキはプアー、ギアチェンジもギコチナイ。
911で驚いたのは、でこぼこな路面でのステアリングの大げさな反応だ、コントロールのし易さと加速は素晴らしいものだが。
その一方で、GT-Rの神経質な挙動はサーキットでは一変する。ほぼ完璧な車体コントロール。コーナーでは骨太のスタビリティーを誇る。コーナーの出口では途方もないトラクションで脱出し、その制動力はとてつもないものだ。
車体重量が最も重いGT-Rにもかかわらず、サーキットでは最速であり、2位の911に0.3秒だけ速かったにもかかわらず、とてつもなく速いクルマだと感じた。
理想を云えば、R8のボディに日産のミッションと911のブレーキを搭載したクルマがベストだ。しかし、そんなクルマは存在しないので、我々はGT-Rを選ぶ。今世紀最高のパフォーマンス・バーゲンのクルマだ。
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うーん。GT-Rはサーキットでは素晴らしいが、一般道では神経質な挙動を示す。乗り心地も悪いしウルサイ。これではGTという名は名ばかりのものとなってしまう。長距離運転で疲れるようでは失格だ。

まぁ、もっとそんなことよりもGT-Rにとっての大問題は、貧乏くさい日産のディーラーでしか買えない、ということなんだと思う。
隣でガキどもがギャーギャー騒ぎ、「ガソリン満タンで納車して」「スモーク・バイザーオマケします」などという下世話な会話が飛び交う中で、諸経費込みで900万円オーバーのクルマを買う気が起るだろうか? 
俺は、そう思わないけどね。
タグ:日産 Audi PORSCHE
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2009年12月11日

畏れ多くも Alfa Romeo GIULIA TI Super を仮想敵としていた初代スカイラインGT

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第2回日本グランプリでポルシェを1周だけ抜いたスカイラインGTです。

広告のコピーがまたシビレますよん。
マニア専用の本格派
スカイライン2000GT 日本で初めて生まれた本格派です。その超高性能、国産車は歯が立ちません。欧州のコルチナロータス、アルファ・ロメオ・ジュリアTISが当面の相手。精微を極めたメカのかずかず、免許取りたての方には、ちょっとムリです。月々100人しかお求めになれません。
■OHC・6気筒・2000cc125馬力。ウェーバー・スリー・キャブレターつき。
■前輪ディスク、サーボつきタンデムブレーキシステム。
■後輪にアンチロール・バーとトルクヘッドの併用。
■円形4個の計器類。木製ナルディタイプハンドル。バケット・シート。

この頃のウェーバーは一基10万円もしたそうで、それが3基ついているんですから、車両本体の3割がウェーバーで占めていたんですなぁ。大卒初任給が月2万円もなかった時代ですからねぇ。
「オーナーを月々100人しかふやしません」とありますが、正確には90万円もするスカイライン2000GTは月100台しか売れなかった、と書くべきでしょう。
それにしても、ジュリア・スーパーを当面の相手だなんて、大胆ですねぇ。

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↑キャッチコピー「羊の皮を着た狼」に注意。

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2009年11月27日

買ってはいけないトヨタ ist

欧州で最も権威のある自動車衝突安全テスト、Euro NCAP の最新テストの結果が発表された。

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最近のテストでは、最高点数の5つ星が当たり前となっているが、今回トヨタの Urban Cruiser(日本名ist)が信じられないことだが3つ星の結果となっている。


1:05頃に現れる映像に注目。カーテンエアバックが作動しているにもかかわらず、頭部が明らかに鉄柱と激突している。

http://www.euroncap.com/results/toyota/urban_cruiser/2009/391.aspx
前面のオフセット衝突では膝用エアバックが装備されているにもかかわらず、運転席のダミーの左膝はダッシュボードに接触し高い数値を示した。ダッシュボードの構造は運転席助手席共に膝と大腿骨損傷のリスクを示した。横からの柱衝突テストでは、ヘッド・カーテン・エアバッグは頭部に強く当たることを防げなかった。頭部の防護だけは何とか合格点だが、ユーロNCAPの条件下では、このテストに対し点を与えない。というのは、エアバッグの動作がしっかりしていることが現実の事故における予想し得る防御のために本質的であるとみなされているからだ。柱衝突テストにおけるエアバッグの動作が意図にそぐわなかったことにより、同じエアバッグは、サイドバリアテストで減点され、運転手の頭部に対するスコアが低下した。後部衝撃におけるむち打ち症への防護は、合格点ギリギリだった。


簡単にいえば、装備されている膝用エアバック(日本仕様には装備されません)とカーテンエアバックは、まともに作動しない意味のない装備であり、他のメーカー車と比べるとムチ打ち症になる可能性が高いと云うことです。

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欧州市場での車名“Urban Cruiser”というのが、グリニッジヴィレッジでの連続殺人事件の犯人の名前を連想させるもので、それがハッチバックにデカデカと書かれているのだからどうしようもないわけですw
タグ:トヨタ
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2009年11月24日

Audi R8 V10 vs Nissan GT-R


回すと豪快な咆哮音で魅了するランボルギーニのV10エンジンをドイツ品質で搭載した Audi R8 。かたや、プレイステーションでゲームをやるような感覚でいとも簡単に速く走れてしまう Nissan GT-R。
理想は、Audi R8 のボディと内装に Nissan GT-R の技術といったところでしょうかねぇ。


テレビゲームの Forza Motersports では、XANAVI NISMO GT-R のコーナリング性能がライバルよりも断トツに良いので、ついつい選んでしまいます。そのかわりストレートが長いコースでは、250q/hぐらいからノビが頭打ちになり、ポルシェやアストン、コルベットの連中にあっさり抜かれてしまいますがね。

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タグ:日産 Audi
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2009年10月22日

夢のエンジン マツダ・コスモスポーツ

1961年2月、東洋工業(現マツダ)はNSUヴァンケル社とヴァンケル・エンジンについて技術提携した。試行錯誤の後、1963年の東京モーターショーで初めて開発中のエンジン単体を一般公開している。
展示されたのは、シングルローターの400cc、35psユニットと、2ローターの800cc、70psの2種で、試作スポーツカーに搭載してテストを開始していることを明らかにした。実車の姿はなく、イラストのみが展示された。
メルセデスやシトロエンなど世界中のメーカーがヴァンケルの特許を取得して研究したが、回転するオムスビ形のピストンの頂点にあってシリンダーと擦れる部分のシールの材質など非常に難しい問題があった。マツダも実験段階で、動物の骨まで試したと云われている。
ヴァンケルの開発を援助した西ドイツのNSU社(現AUDI傘下)が、世界初のヴァンケル・エンジン搭載市販車であるヴァンケル・シュパイダーを少量生産し、1968年には Ro80 も出したが、1977年で撤退している。
結局執念を持って取り組んだマツダだけが真に成功、世界で唯一、現在も生産している。

1967(昭和42)年5月に発売されたのがコスモスポーツだ。

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世界で2番目に市販されたヴァンケル・エンジン搭載のコスモスポーツ。
低く空力的で魅力的な社内デザインの2座クーペ。そのフロントには水冷2ローター、481ccX2、110ps・7000rpmのエンジンを搭載、4速フルシンクロ・ミッションを介して後輪を駆動する。後輪懸架は板バネで吊ったドディオン、ステアリングはラック&ピニオン、前輪ディスク・ブレーキ、タイヤはラジアルと当時の日本車としては高級なものであった。
車重は940キロで、最高速度185q/h、0〜100q/hを8.7秒、ゼロヨン16.3秒とカタログで謳っている。


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ライト内部のスリットは水抜きだろうか?

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いま見ても美しい、少なくとも現行のRX-8よりも魅力的なデザインだ。

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タグ:マツダ
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2009年10月20日

マツダ R360クーペ

トヨタ博物館の展示車から…
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1958年に出たスバル360の成功に触発されて、オート3輪のメーカーだった東洋工業(現マツダ)により、1960年に発表された軽自動車。
写真でもわかるように、全長2980mmx全幅1290ox全高1290oという小ささで4人乗りとしていたが、後席に乗るには小さすぎたようだ。
リアエンジンで強制空冷V2気筒OHV、356t、16ps。これで最高速は90q/hを出した。基本はアルミ合金で、マグネシウム合金を多用するなど軽量化を図られた設計だ。
ミッションは4段のシンクロメッシュ・ギアボックスの他に、トルクコンバーターと2段プラネタリー・ギアを組み合わせたオートマチック・ミッションが設定されていた。これは、マツダ自製ではなく、いまはオフィス家具のメーカーである岡村製作所製であった。
岡村製作所はミカサという名の軽自動車を試作しており、結局生産されることはなかったが、それに搭載されたオートマチック・ミッションが採用されたのだ。
足回りも独自で、トーションラバーの4輪独立懸架。

販売価格は30万円で、スバル360の販売価格36万5千円〜を大きく下回り、マイカーを欲した大衆を驚喜させた。
当時、大卒初任給の平均が1万6千円であったから、6万円の差はボーナス1年分の価値があったのだからねぇ。
いまの価値にすれば、400万円クラスのクルマだったのだ。
タグ:マツダ
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2009年10月17日

プリンスとミケロッティのコラボ

スカイラインという車には、なーんにも思い入れはないし、どーでもよいクルマなんですが、これは別格ですねぇ。

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プリンス・スカイライン・スポーツ

1960年のトリノ・ショーの片隅に展示され、世界的にも知られていないこのクルマ。翌年の東京ショーに参考出品されて、1962年の4月に正式発表されたクルマですよ。
デザインはジョバンニ・ミケロッティなんで、当時の日本車としてはかなりアカ抜けてますなぁ。
ケツが長いのは、中身がスカイライン1900やグロリアと同じシャシーだったのだから仕方がない。

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プリンス スカイライン 1500デラックス(1957)

エンジンはグロリアの直列4気筒OHV、1862t・94psが搭載されている。足回りもフロントはダブル・ウィッシュボーン・コイルの独立、リアはリーフのドディオン・アクスルという先進的なものだった。リーフというのが惜しいところ。
車重は1360キロもあって重かったから、スポーツとは呼べない走りだったようだ。それも仕方がない、ボディーは職人さんが手で叩き出して製造していたからねぇ。
第1回の日本グランプリでは、スポーツカー・レース1300〜2500ccクラスにワークスで出場。R・W・ジョーンズと生沢徹が出場。フェアレディやTR4、TR3、MGBなんぞを相手に激しいロールを抑えながら奮闘。結果はジョーンズが7位、生沢が10位の成績であった。
プリンス・スカイライン・スポーツは、板金職人をわざわざイタリアから招待して製造したものだから、価格はフェラーリを買うようなものであった。よって製造されたのはたったの60台ほどだったと云われている。

個人的には、特撮TVドラマ「ウルトラQ」で主人公の万城目淳が運転していたプリンス・スカイライン・スポーツがコンバーチブルだったのが印象的だったねぇ。
タグ:プリンス
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2009年10月16日

あぁ懐かしの ニッサン・チェリー

偶然見かけた看板です…。

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スバル1000と並んで日本の前輪駆動小型車の初期の傑作が日産のチェリーだ。
発売は1970年10月。
日産初の直列エンジン横置き式のFF車として、正統派のイシゴニス方式のクルマと云える。
日産の販売網を通じて売られたが、実際の開発にあたったのは荻窪の第3車両設計部、すなわち旧プリンスであった。プリンスは早くから前輪駆動の大衆車を研究していたが、4気筒横置きエンジンに基本を定めて開発を始めたのが1960年代の中頃のこと。ところが開発陣が途中、天皇御料車ニッサン・プリンス・ロイヤルの開発作業に忙殺されたため、チェリーの開発はいったん中断され、合併後に日産技術陣の協力を得て完成された。
エンジンは、サニーに搭載されていた水冷直列4気筒OHV、988cc、58馬力のニッサンA型を左向きに進行方向に対して直角に搭載していた。
足回りは4輪コイルで、前マクファーソン・ストラット、後セミトレーリング・アームの4輪独立方式、ミッションはフロアシフト4速で、きびきびと走ったそうだ。


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自社デザインのスタイルは、いま見ても格好イイ♪ 
エンスーの間では、アルファロメオ・スッドがFF車として称賛されているが、この日本製FF車のことはもっと誇りに思って良いと思うよ。

http://www.jiyujikan.com/cherry/


タグ:日産
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2009年10月07日

CGじゃありません


使っているのは、全部ホンダ・アコードの部品です。
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2009年09月22日

エコカーの嘘 CVTは最悪ですからw

偽のエコカーで消費者を騙そうとする日本車メーカー。
いろいろ言いたいことはあるのだが、その一つにCVTがあげられる。
CVTは連続可変トランスミッション (Continuously Variable Transmission)のことだが、日本車の小排気量車のほとんどがこれを採用している。
その一方で欧州ではCVTなんぞ、いまじゃどこのメーカーも採用しておらん(ルノーが韓国製の4WDに搭載しているだけだ)。
我がフィアット500も2ペダルMTのデュアロジックを採用している。

なぜなのか?

はっきり言うが、CVTほど効率の悪いミッションは無いというのが結論だ。
アクセル踏んで、エンジン回転が上がっても加速する力はなかなか増えない。この段階ですでに「走るための力として現れない」無駄な燃料を使っている。ほとんどの人はなかなか加速しないので、さらにアクセルを踏み過ぎてしまい、むだな燃料が消費されてしまうのだ。
CVTの基本は伝達効率が低いことが基本だ。
エンジンのパワーが、ミッションを通して駆動輪に出力される。その効率がどのくらいか。CVTの場合、エンジンが最大トルクを出している場合でも90%。クルマが常用速度で巡航し、軽く加速するという場合では、70%であろうと云われている。30%ものエネルギー・ロスがあるのだ。CVTが摩擦で力を伝える構造なので、これはどうしようもない。
これに対してMTは90数〜98%の効率を誇る。トルクが小さくなっても。そのロスは数%と誤差の範囲だ。
ATは通常90〜92%程度。ルーズに加減速を繰り返すような運転の場合はCVTよりも効率が悪い代物。

それでは、なぜ日本車メーカーはCVTを採用しているのかと云えば、国土交通省の燃費基準となる「10−15モード」というのが速度や勾配などの条件変化が少ない経路で、いつも同じ場所で止まり、一定の加速をし、一定の速度で巡航するという繰り返しパターンでテストする場合、最良の結果を出しやすいからなのだ。
一度確認しておいてほしい。まず一般道路で有り得ないパターンだから。
http://ja.wikipedia.org/wiki/10%E3%83%BB15%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%89%E7%87%83%E8%B2%BB

実際にユーザーが走らせた場合に体験する燃費は、カタログ数値とはかけ離れたものになっていることに驚くはずだ。

※両角岳彦「ハイブリットカーは本当にエコなのか?」宝島社新書より
タグ:日本車
posted by ジャンニ at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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